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設立にあたって(発起人代表 メッセージ)

2020/2/26

私が最初に就業した会社の半導体のSE部では、当時では珍しい4ビットマイコンを扱っていました。1977年頃は、テレビのチューナ制御やリモコンを4ビットマイコンのソフトで処理していました。それが私にとってのテレビとの最初の出会いでした。
1985年頃にアナログテレビの中身をデジタルで処理するようになり、1990年代初頭には、MPEG2を使ったデジタル方式が出現します。当時はまだSD画質(Standard Definition 480×640)が主流でした。日本では2000年にBSデジタル放送でHD画質伝送が始まり、2003年には地デジ(1440x1080i)、アナログを廃止した完全移行が2011年になります。この間、一貫して使われたのはチューナです。変調した信号をテレビのチューナで受信するというものです。

最近では、5G(第5世代移動通信システム)がスタートしています。5Gの最大伝送レートは800Mbpsだと聞いています。5Gの一番の問題は何でしょうか?5Gの場合は伝送距離が短いため、アンテナ基地局をたくさん設置する必要があります。その結果、5G基地局に配信するIP伝送量が爆発的に増えます。5G伝送は全部ユニキャストのため、基地局が増えれば増えるほど、固定IP網はその倍数で伝送量が増えます。その伝送量は、SVODなどの比ではありません。

こういった状況を鑑みると、インターネットを含めたIP伝送網の土管を大きくすることは、国にとって大きな責務になります。

  • 広域マルチキャストIP伝送を利用してテレビ配信を行う。
  • 広域マルチキャストIP伝送によって新しい放送局の開局を容易にし、さらには伝送網の向上に役立てる。

私はこれらが大きな急務だと考えています。

ぜひ皆様の率直なご意見をお寄せください。

発起人代表 栗須基弘
(ヒロテック株式会社 代表取締役)